ミシガン大学公共政策大学院留学記: 『アルケミスト』

2009年5月9日土曜日

『アルケミスト』

長い人生、折にふれて何度も読む本は、誰にでもあるだろう。たぶん僕にとってそんな本の一つが、パウロ・コエーリョ『アルケミスト』。

羊飼いの少年が自分だけの宝物を探す旅に出るが、現実に挫折し何度も夢を諦めそうになってしまう。しかし、最後は自分の心に従って夢を実現する、というお話だ。

日々忙しく生きているとだんだん刹那的になってきて、自分がそもそも何がやりたいのかがわからなくなってくる。果ては「そもそもやりたいことなど、最初からなかったのだ。今のそれなりに幸せな生活を続けばいい」と自己暗示をかけてしまってるのではないか。

そんな時にこの本を読むと、いつもハッとした気持ちにさせられる。複雑怪奇な現実に絡めとられ、身動きが取れなくなってしまっている自分に気づくのだ。童話の中ほど人生はうまくいくものではないし、現実といかにうまく付き合っていくかは大事だけど、自分の原点を見つめなおすというのは、折にふれて必要だと思う。そういう意味で、僕は今後もこの本を何度も読み返すのだろう。

いつも肝に銘じておきたい一節。

「僕は失敗するのを恐れてはいません。(中略)でも、僕ができなかったら?」
「その時は、おまえは夢を実現する途中で死ぬのだ。それでも、自分の運命が何か知りもしない何百万人よりかは、ずっと良い死に方なのだよ」

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