ミシガン大学公共政策大学院留学記: アメリカに関する不満

2009年10月24日土曜日

アメリカに関する不満

今週は長く大学から遠ざかっていたためか、授業中に集中力を保つのが結構きつかった。せっかく生活のリズムが出来ていたのに、やれやれという感じ。もちろん休暇がなければ睡眠不足でギブアップしていた危険性があるので、この休暇には本当に感謝しているけど。

そういえば、アメリカで不満を感じたことをあまり書いたことがなかったので、いくつか思いつくまま。

○新聞がよく盗まれる
うちの建物は新聞がドアの前まで配達されず、1階のロビーにまとめ置いてくれているのだが、授業がない金曜日・土曜日に昼前まで寝ていて、昼食を食べに行きがてらピックアップしようとすると、誰かが勝手に持って行っていることがしばしば。所詮50セントもしないので経済的損失はほとんどないのだが、盗まれていることは不愉快極まりないし、その日のニュースはネットで確認しなければならなくなるので、不便極まりない。

○物の値段が経済原理に従い決定されている
日本では良質のサービスが無料で提供されているが、アメリカではそんなことはあり得ない。例えば、Amazonで本を買っても、東京であれば別に普通便で1~2日で配達されるが、アメリカでは普通便で配送すると余裕で1週間以上かかったりする。どこの途上国ですか、ここは。日本にいた時は検討の余地すらなかったAmazon Primeに即刻加入する羽目に。

郵便事情も著しく悪く、USPSは料金が異常に安いが配達途中で紛失したりするらしいし、かといってFedExやUPSで送付しようとすると、サービス水準は急激に向上するものの、値段も急激に上昇。僕としては、まあまあの値段で普通のサービスを提供してほしいだけなのだけど…。

その他でも、学期が始まった途端に値上げをするレストランがちらほらあったり。ちゃんと需要と供給により価格決定がされているのを見て、やはり経済学はアメリカで生まれた学問で、しっかり根付いているのだなと感心する一方、やや割り切れない気持ちに。日本で人気があるレストランがその人気を盾に値段を上げれば、途端に評判が悪くなるんじゃないか…。

○トイレがよく詰まる
うちの建物が古いだけかもしれないけど、毎日の話だけあって、本当にうっとおしいよ…。

まあ、日本にいた時の生活水準が高いから比較するのはナンセンスだけど、この三つくらいなんとかならないものだろうか。あともう一つ言えば、ほとんどの食べ物が日本より美味しくないけど、アメリカのパンのまずさは群を抜いている。初めてアメリカでパンを食べた時はあまりにつらくて涙が出たのはここだけの話。

6 件のコメント:

  1. はじめまして。初投稿させていただきます。

    二つ目の点は、僕もときどき感じます。何が「アタリマエ」かを客観的に決めるのは、もちろん難しい(不可能?な)わけですが、日本人の感覚からすると「アタリマエ」に思える水準を(はるかに)下回るサービスを提供しておいて、「グレードアップしたかったらお金払ってね」なんて言われると、「アホかお前は」と言いたくなりますよね。

    ただ、二年目になって、最近、そう感じる機会が減ってきたことを思うと、僕も何気に、そういったやり方に慣れてきたのかも知れません。そっちの方が、経済原理から言って"make sense"と言えなくもないですもんね。

    Maxwellで、トイレが詰まったことはありませんが、去年一度、配管の人が、温水と冷水を間違えてつないでしまったらしく、用を足した後に水を流すと、お湯が出てくる状態になっていた日が2,3日続きました。トイレ中に熱気がこもり、その熱気の源泉がどこかと考えると……最悪な数日間でした(笑)

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  2. >bayaさん
    はじめまして。コメントありがとうございます。ブログもいつも楽しく拝見させていただいています。

    おっしゃるとおり、サービスに価格付けをするということは経済学の観点から考えれば至極もっともなのですが、逆にお金を払わなかった時のサービス水準の低さは「お前らわざとやっているだろう?」と言いたくなるようなひどさに辟易としてしまうのも事実です。

    多分この相違の根底にあるのは、①サービスに対する物の考え方の違いに加えて、②米国のunskilled workerの水準が著しく低い、③日本では賃金水準に見合わない労働を「職人芸」的にこなすことを求める、といった点にある気がします。

    うちの大学院自体は新しいので、トイレは詰まったりしないのですが、やっぱり住んでいる家は相当年季が入っているので(築40年くらい?)、ペンキを塗り直してきれいにしてあっても、色々とガタがきているみたいです。

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  3. こちらこそ、いつも楽しく拝見しています。勉強になります。

    ご指摘の①~③はいずれも共感しますが、特に②は、僕も普段からしばしば感じています。この国のサービスは、「イケてる」ものと、「イケてない」ものの差が、日本に比べるとめちゃくちゃ激しいですよね。DCの地下鉄なんてのも最悪の極みで、最寄り駅のエスカレーターが、8月に越してきて以来、いつまでたっても動かないなぁと思って近づいて見てみたら「12月までには復旧します」なんて書いてあったり…。コラコラと。

    なんでそうなるのかというと、やっぱり、それだけ、賃金の差が大きいということなんだろうなと思います。また、そういった数字に表れる要因に加え、ご指摘の③の要因が働いているのも確実。まぁ、一年こっちに住んでると、③のためにサービス残業するぐらいだったら、適当なくらいでいいんじゃない?エスカレーター止まってても誰も死なへんし…なんて考えがちになってくるのも事実です(笑)

    ともあれ、お互い、狼少年、基い、火災報知機の言うことには、おとなしく従うようにしましょう(笑)

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  4. >bayaさん
    良いものと悪いものの差が激しいことに加え、悪いものの比率が異常に高いのも注目に値すべきかなと思います。アナーバーが田舎町ということもあるのでしょうが、買い物における選択肢は少なく、そのほとんどが水準に達していない気がします。

    この辺りがアメリカの生活が実は数字ほど豊かに感じられない一因なのでしょう。日本は一人当たりの購買力平価ベースのGDPが相当低いですが、はるかに生活は豊かな気がしますね。もちろんこれはサービスを受ける側の立場の議論であって、その背景には自らも職場において賃金に見合わない労働を強いられているので、どちらが良いとはなかなか言えない性質のものではありますが。

    それでも、僕はエスカレーター早く修理してくれよとどうしても思ってしまいます(笑)

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  5. >郵便事情も著しく悪く、USPSは料金が異常に安いが配達途中で紛失したりするらしいし、

    アメリカも郵政民営化をやれば競争が起きてよくなるんじゃないですか?

    郵便が公営という当たり、アメリカも案外社会主義的ですね。

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  6. >匿名さん
    コメントありがとうございます。

    郵便サービスは多分に、現在のように電子メールなどを通じて遠隔地における情報のやり取りが困難であった時代に、国家の土台として、政府がユニバーサル・サービスを提供していた時代の名残なのでしょう。時代の変遷とともに設立当時の必要性は希薄となってきており、当然民間の競争に委ねるべき分野かと思います(ユニバーサルサービスの問題をどうするかは大いに議論の余地があると思いますが)。

    ただ、留意点としては、日本では日本郵政公社が低価格で良質のサービスを提供していることが民業圧迫であると捉える事ができる一方、アメリカではUSPSは低価格ながら、それに対応する形でサービス水準が低いですから、単純に民業圧迫とは捉えられないと思います。安全な郵送手段としては、必ずFedExやUPSを使うべきですし、価格も相当高価格ですから、到底単一市場を構成しているとは考えづらいです。そういった意味において、アメリカでは、日本以上に、低価格・低サービスの郵便市場において、ユニバーサル・サービスのメリットと競争のメリットのいずれかを選択するかという問題である気がします。

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