ミシガン大学公共政策大学院留学記: 知の集積に思う

2010年2月7日日曜日

知の集積に思う

現在履修中のマクロ経済・国際金融政策の授業で、ネット上で有料公開されているデータを元に情報分析する宿題がいくつか出ていたのだが、その時に思ったのは、今更ながらだけど、研究環境はすごいスピードで向上しているないうこと。

サマースクール期間中に大学図書館の使い方みたいなことも教えてもらって、大学図書館のネットワークを使えば、学術誌の電子ジャーナルは簡単に入手できるのは知っていたけど、これを機会に色々といじっていたら、IMF統計など公的機関の有料データのアクセスも可能だし、昔から愛読しているRGE Global Economicsの有料記事も読めることが判明。欲しい情報は有料のものですら、ほとんどこの大学図書館のネットワーク使えば手に入るじゃん。

僕が学部生だった当時は、授業はつまらないので出席せず、院生でもないのに基本的にゼミ発表の準備のために法学部研究棟に籠っていたのだけど、そこではせいぜいLexis-Nexisを使って学術論文・記事を検索したりできるだけで、基本的には紙媒体の資料に当たらなければならなかった。それが今では、Google Scholarを使えば大抵の学術論文・記事は検索して入手できるし、大学図書館のネットワークを利用すれば有料データも入手できるし、大学まで行かなくても自宅からアクセスできる。

こうして当時と現在の研究環境を比較して見ると、情報技術革命の恩恵は加速度的に増しているような気がする。日米の大学の施設整備の差なのか、英語文献と日本語文献の差なのか、学部間の差なのか(注)、いまいちよくわからないが、理由なんてともかく、現在の研究環境は快適。

こうやって知の集積の度合いが上がれば、学術の進歩のスピードは当然上がると思うのだけど、実際のところどうなんだろう。当然情報が大量にあれば、無価値な情報も増えることでノイズが増すので、それが進歩のスピードをある程度下げるとしても、やっぱり容易なデータ・アクセスはそれを上回るメリットを提供しているんじゃないかなと。

そんなわけで、なんか将来に更にわくわくできるなと思ったのでした。


(注)だいたい法学部なんて伝統を大事にするがゆえに、ほとんどの面において最も遅れている学部だよね。まあ、その反面、伝統を重んじることでいい面があるのは事実だけど。

2 件のコメント:

  1. 検索や引用元/先の確認も含めてあらゆる調べものをgoogleの検索エンジンに依存するのはいささか釈然としないところはあるものの、ミシガンは google book/search が大学の所蔵検索と連動しているので便利ですよね。

    ちなみに英米の学術雑誌出版社はオンラインのアーカイブ構築を前から進めていて、2005年くらいの段階では法律分野も(国際法と米国の国内法関連しか見てませんが)電子化されてました。日本の出版社が遅れている(いた)だけだと思います(きっとiPad/Kindle の普及で更に英米の出版社の後じんを拝するかもしれませんが)。

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  2. >匿名さん
    多分にGoogleとミシガン大学の提携のおかげですよね。一利用者としては本当に便利で助かります。

    なるほど。英米の学術出版社の努力の賜物というところなんですね。まあ、当然、背景には質の高い英語文献の豊富さ、それに裏付けられた強い需要があるのだとは思いますが。

    こう考えてみると、日本語がガラパゴス化しているため取り残されていっているのかなと、少し寂しい気持ちになりました。

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