ミシガン大学公共政策大学院留学記: 2011

2011年4月30日土曜日

あとがきに代えて

急な話ですが、明日帰国することになりました。先週木曜日の深夜に人事から電話をもらい、予定していた時期よりも相当繰り上げて帰国することになったので、課題と帰国の準備を並行して進めており、最近は忙しい日々を送っていました。もう少しアナーバー生活を満喫したかったとの思いもありますが、日本が大変なこの時期に早く職場に復帰して仕事ができるというのは、嬉しい限りです。

このブログを通じて、色々な方からコメントをいただいたり、メールで連絡をいただいたりしたのが、その時その時の励みになったと思います。みなさまには感謝したいと思っております。個人的な思いや生活を記録していただけですが、今後留学される方の参考になればと思い、しばらくの間はこのブログを公開しておきますが、折を見て閉鎖したいと考えています。

今まで本当にありがとうございました。

冬学期授業評価(後半分)

ちょっと駆け足気味だけど、一応メモ。

■ECON502 Applied Macroeconomics Theory (John Laitner) 評価:★★★★☆
成長論について、古典的なソローモデルに始まり、ライフサイクルモデルの組込み、公的資本や人的資本の組込み等を扱う。ケインズ経済学は基礎からマンデル=フレミングモデルまで。DPは扱わないが、動学的均衡を意識した説明。おじいちゃん先生であるためか、高校時代を彷彿とさせる板書で授業が進むため、若干スピード感にかける授業であるが、説明のわかりやすさ・丁寧さは随一。ただ、カバーする範囲が狭かったのがマイナスポイント。

■ECON677/STATS531 Time Series Analysis (Shyamala Nagaraj) 評価:★☆☆☆☆
時系列解析について、ARIMAモデルに始まり、周期性のモデル化、VAR、GARCHなどを扱う。ただ、実際はVARとGARCHについては、最後の授業2回で、駆け足で説明する始末。中盤以降、直観的な説明もない上、数学的な説明もいい加減なレベル。学生が質問しても的を射た回答をしないし、学生があきれ返って押し黙っている感じ。ミシガン大学で受けた授業の中で、ワースト・オブ・ワーストの授業。

■FIN609 Fixed Income Securities (Steve Slezak) 評価:★★★☆☆
債券市場の取引実態や数字の読み方など常識的なところから始まり、債券取引に関する基礎的な概念の説明をした後、派生金融商品の価格決定理論などを学ぶ。如何にも標準的授業だが、パワポや例題がわかりづらいなど、前半に受けたリスクマネジメントの授業と同じく、やはりそこまで講義上手ではないのが問題か。悪くもないけど良くもないの典型。

成績は、マクロ経済がA、時系列分析・債券投資がA+で終了。

2011年3月14日月曜日

地震

東北地方太平洋沖地震で被災された方にお見舞い申し上げますともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。また、救助・救援活動、福島原発において作業をされている方には、大変な状況ですが、是非頑張っていただければと思います。

アメリカでの報道に加えて、インターネット経由で日本の報道も見ていますが、言葉にならない気持ちで一杯です。現在のところ募金くらいしか自分にはできることはありませんが、こういう状況だからこそ日常への復帰というのは色んな意味で大事だと思うので、学生の本分たる仕事にしっかりと取り組もうと心を改めているところです。

帰国時にもまだ復興途中だと思うので、帰国後は、留学の成果を踏まえて、微力ながら貢献できればと思います。

2011年3月10日木曜日

冬学期授業評価(前半分)

いまいちやる気が起きないので、今学期前半の授業評価でも。

■ACC564 Corporate Financial Reporting (Catherine Shakespeare) 評価:★★★☆☆
財務会計論について、収益・損失計上時期、合併、無形資産、リース会計、税効果会計、年金会計などの諸論点について、毎回ポイントを説明した上で、実際の財務諸表を読み解くという形式で進む。授業の目標は、投資家として、財務諸表のよりよい消費者となることを目指すもの。毎週宿題が2つと負担は重いが、その分得られるものも多い。アメリカの会計の教え方の問題なのか、あまり仕訳を明示せずに議論が進んで行くので、個人的にはそこがわかりづらかった。財務会計論であろうと、一に仕訳、二に仕訳、というのが個人的信条なので、その分マイナス評価。

■FIN580 Options and Futures (Jonathan Carmel) 評価:★★★★☆
フォワード、フューチャーズ、オプションの取引実態についての概説があった後、価格決定理論へと進む。現実への適用事例としては、単純なヘッジ手段にとどまらず、ヘッジファンドがポートフォリオのベータを調整するためにどのように活用するかなど、今まで知らなかった事例もたくさん学べたので、勉強になった。事前の予習はまったく要求されておらず、すべての内容を授業だけでカバーして理解させるのは、なかなかの腕前。少し頭が良すぎて変な人のオーラが出ているのが玉に傷か。

■FIN631 Risk Management in Financial Institutions (Steve Slezak) 評価:★★★☆☆
各種金融機関の業務概要・リスクの所在について議論したのち、個別にリスクの認識・ヘッジ方法を扱う。その他、金融危機についても、証券化の仕組なども含めて学習。毎回パワポを準備してくれるのはいいのだが、そこそこレベルの高い教科書以上のことをあっさり説明するし、授業でカバーしている範囲は異常に広いし、計算ばかりでアイディアの説明がいまいち足りないしで、いまひとつ理解に役立たない。ただ、教科書はしっかりしているので、授業をペースメーカとして自分でしっかり勉強を進めていくことができたかな。

とりあえず成績はA+ストレート。ただ、ビジネススクールは成績のつけ方がやっぱり甘い気がするなあ。まあ、ビジネススクールの人たちは勉強ほどほどにして、ネットワーキングや起業のアイディアを練ったりと、そちらに忙しいので、こんなふうな感じなんでしょうが。

2011年3月9日水曜日

灰色の水曜日

今日から大学に戻って、あと1か月半ばかりの学生生活に復帰。春休みはニューヨークで観劇に、美食に走った上に、春休みを少しばかり超過して、昨日までニューオリンズでMardi Grasを堪能。そんなわけで、今日は色んな意味で灰色の水曜日という感じ。

今学期は前半の負担が重かった分、後半は履修登録制限の関係で、余裕が出るのがわかっていたのだが、今日まだ履修を決めていない授業に出たところ、ともに講義上手ではなさそうな上に、ウェイティングリストでも相当後ろにいるので、思い切って落とすことに。というわけで、通期のマクロ経済、時系列分析の他は、債券投資の授業だけという何とも余裕のある時間割になった。余裕ができる分、今までの積読状態の本の棚卸しと約2か月後に迫った社会復帰にむけてリハビリを本格化させようと思案中。

ただ、急に余裕ができたせいか、遊び疲れたせいか、やや放心状態で気合いが入らない。早く通常営業に戻りたいところです。

2011年2月13日日曜日

踏ん張りどころ

数日前は氷点下25度とかありえない気温だったのに、急に暖かくなって氷点下の世界を脱すると、パーカーにアウターを羽織るというそんな厚着でもない格好をしても、結構暑いなあ。気温の急激な変化に少しついていけていない…。

今学期前半戦が終了に近づいてきているので、テスト勉強にも着手せざるを得ず、忙しい毎日を送っている。そうは言いつつ、週末は元々チケットを購入していたRafal Blechaczのコンサートに加えて、急にカナダに行くことになった友達からブルースとジャズのチケットをもらったので、3夜連続でコンサートに出かけるなど文化的な生活は営めているのだけど、その分睡眠時間が削られていてちょっとつらい…。いや、でも3夜連続コンサートは本当に演奏内容としても、気分転換としてもよかったんだけどね。

マクロ経済のテスト勉強に着手したのだけど、宿題の問題は解けるけど、試験でどんな問題が出るか全く予想がつかないので、どのぐらいまでやり込むべきかで相当悩みそう。ほとんどの結果の導出過程を体に染み込むまでやるとなると、今週は平日でも時間を見つけてやらなきゃいけないし。

そんな忙しい感じなのだが、時系列分析の宿題がもはや授業でカバーしたレベルを遥かに超えていて、たかだか宿題なのに丸一日とか時間がつぶれるのは本当にやめてほしいなあ。今週も宿題が出たら、テスト勉強の時間が削られるんじゃないかと、今から少し心配になってきた…。

まあ、前半戦が終了すれば、スタディブレイクでニューヨークとニューオリンズに旅行に行くので、ここは踏ん張りどころですな。

☆  ☆  ☆

先週は、庄野潤三「プールサイド小景・静物」を読了。芥川賞をとった作品を収録する短編集で、平凡な家庭の中の情景を、危機であったり、日常であったりを描いている。あんまり明るい調子ではないし、気分が滅入っている時に読むものではないかな。物語として語られておらず終わり方が宙ぶらりんな感じのが多く、個人的にはあんまり好きになれなかった。今週は上記のとおり忙しくなるので、読書習慣強化目標はお休み予定。

2011年2月6日日曜日

酒に弱く、しかし読み耽る

だいたい毎週1回ぐらいは何かと理由をつけて飲みに行っているのだけど、最近ビールをパイント4杯ぐらい軽く飲んだだけでも、翌日に若干疲れが残る感じがあって、なんかお酒に弱くなったかもと最近思う。今学期に入ってから、月曜から木曜までイブニングクラスが入っていて、21時過ぎに帰宅するのだが、どの授業も毎週最低1つは宿題が出るので、帰宅後も宿題を解いていたりと忙しいので、平日はあまりお酒を飲まない生活習慣に変わったのが要因なのかなあ。あくまで、歳をとったという理由ではあって欲しくない…

宿題が大変とはいっても最近何となく相場観がつかめてきたかな。一番大変な会計学は、結局教授は宿題と言いながらただ実際のケースをじっくり読み込んで考えさせた上で解説を学生に聞かせたいだけなのか、基本的にすべて満点で返却されるので、悩みがちなところもある程度制限時間を設けていい加減のところで切り上げるという方式に変更。これで相当時間が短縮できる。時系列分析は授業でRのコードをほとんど説明しないので、宿題を解くのに時間がかかるのは本当やめてほしいなあ。この授業で初めてRを触る人は本当に大変なんじゃないかと。マクロ経済の宿題は提出がいらないからといって全く手を付けていないけど、そろそろ中間試験も近づきつつあるし、少しずつ取り組まないと後で痛い目を見そうだ。

☆  ☆  ☆

先週は年末旅行した時に仕入れた森見登美彦「夜は短し、歩けよ乙女」を読了。この作家は独特の文体なので、好き嫌いが分かれるだろうなあ。前作の「四畳半神話体系」と舞台設定が似ているし、登場人物もある程度かぶっているけど、小説としてはこちらの方が好き。ヒロインである女の子がこれまたふわふわした現実感のない女の子で、喋り口調も感覚も相当世間擦れしておらず、そのどことないファンタジー感についていけるかが肝。個人的にはほんわりした読後感を味わえたので、気晴らしに良かった。本屋大賞2位というだけはあるな(ちなみに、山本周五郎賞もとっている)。少しは真面目な本も読みたいけど、やっぱり忙しいので、今週は友達に借りた小説を読み進めて行こうかなと。なんやかんや言いつつ、ちゃんと読書習慣が戻りつつあるな。結構、結構。

2011年2月1日火曜日

吹雪に思う

今夜はクリーヴランド・オーケストラのコンサートに行ってきた。期待したわりにはいまいちとの感は少し否めないが、そこまで悪い演奏じゃなかったのに、観客の反応がわりと冷たくてちょっとひいた…。みんな帰りの天気が気になっていた?

確かにコンサートから帰る頃には、雪が吹雪いていて、気温はマイナス10度も切っていないのに家に帰ってくるまでに凍えてしまうほど。数十年に一回の吹雪らしいので、何事もなく終わってほしいなあ。それでも、たかだか60cm程度積もるかどうかという程度ではあるが。

会計学の教授が授業中に「うちの大学はこの雪でも休みにならないからね。その昔、雪で大学を休講したらロースクールの学生が授業料返還の訴訟を起こしたから。ほんとどうなっているのよ」的なことを話していた。そういえば、その昔うちの大学の入学審査におけるアファーマティヴ・アクションに反対して訴訟を起こしたのも、ロースクールに不合格になった学生だったような。いや、権利は主張するものだとは思うけど、安全の方が僕は大事だけどね。法学部出身でもそう思う。まあ、この国のロースクールの授業料がバカみたいに高いからというのも背景事情としてあるんだろうけど。

☆  ☆  ☆

読書習慣を取り戻すために、毎週何でも一冊読むというのが今年の目標だが、とりあえず先週さぼった分を昨日取り戻した。友達から借りた「傾物語」。アニメでも有名な「化物語」の続編の最新刊なわけだけど、軽いタッチで面白いので、すらすら楽しんで読めた。これを読書と数えていいのかわからないけど、先週からビジネススクールの半期の授業の中間試験が集中していて、あまり真面目な本は読む気にはなれなかったので。今週はもう一つぐらい小説を読みたいな。

それにしても帰国まであと3か月と少しという時期になったけど、日本語の能力が著しく落ちているような気がしてならない。とは言っても、別に英語の能力が上がったかと言われると首を捻らざるを得ないんだよな。ううむ。

2011年1月28日金曜日

荒れる天候

なんかアメリカは歴史的な大雪に見舞われているみたいで、寒いけどあまり雪の降る印象のないアナーバーもよく雪がちらついてる。まあ、ずっと降り続くことは少ないので、すぐ除雪されて、雪が積もっている感じはほとんどしないけど。ただ、東海岸当たりはすごいことになっているみたいだ。

☆  ☆  ☆

そういえば、JGBの格付けがまたもや引き下げられたとのニュースを見て、ため息が。財政危機で苦しんでいるClub Med countriesと違って、日本国債は90%以上が国内保有なので、すぐに財政危機ということにはならないけど、財政不均衡が中長期的に改善しないと判断された結果だろう。

社会保障の切り下げ、消費税の増税、ないしその両方に取り組まなければいけないというのはほぼ総論では合意できているのに、各論になると議論が進まない。ニュースを見ている限り、消費税に対する嫌悪感は根強いみたいだし。無駄な歳出削減が先だという議論はもっともだし、無駄削減には不断の努力が必要だけど、数字の桁がまったく違う話なので、消費税増税を避けることは、所詮、後世代に負担を先送りして、今の世代が身の丈に合わない贅沢しているに過ぎないんだよなあ。当然、人口減少が問題の背景にあるわけで(「失われた20年」と言われるけど、実は日本の労働人口当たりGDP成長率は結構高かったりする)、中長期的に少子高齢化問題に対処するのは当然必要だけど、ここまで国債残高が積み上がっている以上、短期的にも受益と負担をバランスさせるかに取り組まざるを得ないだろう。

実際に何か現実的な危機が起きないと改革できないというのが、日本が昔から抱えている悪い癖だとは思うのだけど、なんとかならないもんだろうか。

☆  ☆  ☆

火曜日にオバマ大統領の一般教書演説があったので、まあアメリカに留学している身として当然見ていたのだけど、率直の感想としては、ぎりぎり合格点というところか。外交の話は専門ではないので省くことにして、アメリカ経済が将来を勝ち取るためにというキャッチフレーズで、競争力の強化を促すインフラ投資、教育改革などの民主党の従来からの政策をフレーミングする一方、共和党との柔軟な交渉・親ビジネスといったイメージを植え付けようとしていて、それが奏功しているように見えた。共和党支持者の受けは悪いだろうけど、中間層の取り込みにはよかっただろう。しかし、政策の具体的な数字がほとんど提示されなかったし、成長のための投資と財政再建と相反する課題を取り上げていて、いかにそれを昇華して解決するのかが見えないという点で、実質的な中身としてはほとんど落第点といったところ。

中国や韓国が演説の中に取り上げられているのに、日本が取り上げられていないなんてニュースが取り上げていたけど、日本はそんなことを気にする前に自分の宿題をしっかりやれってことだと思うけどね。

2011年1月23日日曜日

スティグリッツ・リポート

毎週1冊は本を読むという目標を立てていたので、とりあえず2週間かけてスティグリッツ・リポートを読み終えた(最初から目標倒れ感が否めない…)。これは金融危機への対応として、デストコ国連総会議長の呼びかけによって作られた専門家委員会によって書かれたもので、その委員長がスティグリッツというわけ。各国から色々な人が専門家委員会に入っていて、日本人だと元財務官の榊原さんが委員にいる。もっとタイムリーな時期に読んでおけばよかったかなという気がするが、まあ仕方ない。

内容としては、個別具体的な改革案というよりかは、金融規制改革、国際機関の投票権改革をはじめとする国際金融システムの改革案のバックボーンとなるべき思想を提示している。個人的に新鮮だなあと思ったのは、この問題を経済開発の問題に結びつけて説明ないし思想の表明をしているところ。こういう切り口でこの問題を眺めたことはなかったなあ。その上で、G20なんて枠組みもまだまだ全世界を代表できていないと指摘していて、すべての国が投票権に歪みない状態で加盟し、危機時に資金を融通する国際機関を作るべきとか言っていたりする。まあ思想としては美しいかもしれんけど、結局ある程度少数のコアグループじゃなきゃ意味ある議論なんてできないし、現実問題としてIMFが存在する以上、その改革を飛び越えて物事を進めようなんて、ちょっと常軌を逸している。そのあたりがいかにも国連の優等生的・自己拡張的な思想がちらちらと垣間見えて、鬱陶しい。ただ、どういう経済思想でこの問題を眺めるかを再度考え直すきっかけになったので、それはよかったか。

そういえば、榊原さんはうちの大学の経済学博士号を持っているので、先輩ということになるんだなあ。年末も旅行先でテレビに出ていて、討論とかしているのを見かけたので、やっぱアメリカでもそこそこ顔が売れているおじさんなんですかね。

2011年1月16日日曜日

時間割再調整?

明日はキング牧師誕生日ということで、今週末は3連休。金曜日は韓国料理屋で新年会、今日はUMS主催のルネ・フレミングのコンサートに行って、厳しい授業日程の中、ちょっと一息をついたところ。ただ、現在の履修状況は異常に厳しいことがわかったので、聴講を取りやめるどころか、時間割の再調整が必要かも。とりあえずすべての授業を一通り受けてみた感想。

■ECON502 Applied Macroeconomic Theory
教授の研究分野が主に成長論なので、シラバスによれば、マクロ経済の授業なのに、ほとんど成長論しかやらないらしい。授業スタイルはすべて板書をしながら説明して、質問に答えていく古典的スタイル。おじいちゃん先生であることもあり、テンポも若干ゆっくり目。高校生の時を彷彿とさせる授業。

■STATS503 Applied Multivariate Analysis
教授は数学科から統計学部のPhDを取った若手の女性。 基本的に説明変数の次元を減らす手法を中心に扱う予定。 行列を使って厳密な説明をするのだが、その結果の直感的理解や適用の場面の選択などについてほとんど触れてくれないので、いまいち理解が進まない。

■STATS531/ECON677 Time Series Analysis
インド人の女性教授が担当。一つ一つの概念について、ゆっくり時間をかけて説明してくれるので、わかりやすいのだが、授業のレベルと宿題のレベルがいまいち釣り合っていないかな。まあ、授業が概念をつかみやすいようにやってくれているのは結構なんだけど、問題演習にも対応できるようにして欲しいところだよな。

■ACC564 Corporate Financial Reporting
会計事務所に務めた経験のある実務家の女性教授が担当。授業の半分がケースに関する問題演習の解説、残り半分が新しい概念などの説明に当てられる。毎週二回宿題を提出する必要があるので、負担が重い。会計は実際に手を動かさないと身に付かないのはよくわかっているけど、これはなかなかつらい。日本にいた時に会計は相当程度やりこんだ方だけど、英語の会計用語があまりピンとこない上、アメリカと日本の基準の違いなどでつまづくことも。

■FIN580 Options and Futures
お題目どおり、オプション市場と先物市場に関する授業。現在は取引の実情や市場構造などについて扱っているが、今後はプライシングの問題などに進む予定。この授業も理由がわからないが、半期の授業なのに宿題提出が8回もあるので、面倒くさそう。ただ、難易度はそこまで高くないので、サバイブするのは難しくなさそう。

■FIN631 Risk Management in Financial Institutions
各種金融機関の業務概要・リスクの所在について学んだ後、金融機関が抱えるリスクについて個別に検討をくわえ、またそのヘッジ方法について理解を深めるという授業。ビジネススクールの教授のわりには、そこまで説明がお上手ではないのが玉に傷だけど、金融業界について再度勉強するいい機会なので、この機会はしっかり活用したいなと。

ビジネススクールの授業が今学期前半の半期の授業で授業時間数が長い上に、どれも宿題などの負担が重いので、このままだとスケジュールが破綻しそうな予感。なので、現在相対的に重要性の低いSTATS503の履修を取り消して、今学期後半の半期の授業を登録して、負担を均そうかなと検討中。はてさて。

2011年1月9日日曜日

大学とプライベートの両立問題

今日からUMS主催コンサートの半額セールが始まったので、色々と物色中。問題は、今学期のビジネススクールの授業のほとんどがイブニングクラスなので、スケジュールがなかなか合わないこと。まあ、どうしても行きたいコンサートは授業をさぼってでもいくつもりだけど。それでも、この時間割のせいで今学期前半はワインテイスティング会に参加できそうもないし、踏んだり蹴ったりだなあ。

明日から始まる金融リスク管理の授業の予習範囲が異常で、今週末は何もできなかったけど、今学期は最終学期ということもあり、週末の使い方を少しだけ有意義なものに変えようと考えている。具体的には、最低1週間に1冊は本を読んでいきたい。冬休み旅行中に、今まで「積ん読」状態だった本を逐次読み進めているけど、まだ消化しきれないどころか増えて行く一方だし。まあ、Kindleにお世話になるようになってから、物理的スペースの問題は解決されてきているのだけど、やっぱり小説から学術書を含めいろんな本を読み続けるのはいい刺激だしな。

明日からビジネススクールの授業も開講されるし、正規に登録した意外に聴講の授業も引き続き受ける予定なので、また忙しい日々が始まりそうです。

2011年1月4日火曜日

秋学期授業評価

明日から冬学期が始まってしまうので、手遅れにならないうちに秋学期の授業評価を。

■ECON501 Applied Microeconomic Theory (Kai-Uwe Kuhn) 評価:★☆☆☆☆
ゲーム理論に始まり、一般均衡分析へと進み、独占、市場の失敗(公共財・逆選択)までカバー。需要理論・供給理論については、ほとんど扱わず。パワポを準備して授業に臨んでくれるのはいいのだが出来はよくない上に、残念ながら彼独自の視点からの説明のため、意味が不明瞭だったり、初めて見るグラフ表現だったりで、わかりづらい。宿題のレベルは授業から大きく乖離していて難しい上、解説も極めて不十分。試験は過去問を何度も解けば対応可能だが、問題に不備が多く、解答できないもの多数。まあ、そこまできつくないけど、何が身についたのかよくわからん授業。しかし、いくら試験が難しいからって平均点が50点を優に切るのは、学生側にも問題があると思う。

■STATS500 Applied Statistics I (Ji Zhu) 評価:★★★☆☆
線形回帰分析について、基礎から応用まで網羅的に勉強。今まで触れたことがなかったものとしては、変数選択法、収縮法、ブートストラッピング。収縮法は(数学的に)面白いとは思ったけど、解釈がほとんど不可能になるので、実用的ではないなという印象。講師のレベルは標準的かな。統計学部の方針なのか、テストにオール持ち込み可なので、勉強するインセンティヴが著しく下がるのが問題点。一言で言えば、そこまで印象にのこらない授業、ただRの勉強には役立ったという感じ。

■FIN612/614 International Financial Management (Paolo Pasquariello) 評価:★★★★☆
前半は為替決定理論と為替取引の実態について、後半は国際金融商品の評価と投資戦略について、投資銀行の立場から勉強。それぞれ顧客に対するポジションメモを提出。教授は若いながら早々にテニュアを取っているだけあり、講義資料も簡潔で分かりやすいし、講義も面白い。日本円についても造詣が深く、事例として多く取り上げていたのもプラスポイント。多少の事実誤認は御愛嬌というところか(彼の理解では、日本の為替政策はMETIがやっているらしい…(笑))。冬学期の国際金融政策では、国際金融市場の実態についての理解が得られなかったけど(均衡分析が重視されていたため)、こちらはプレイヤーの立場なので市場構造についても深く理解できたので、ものすごく役に立った。星は4つにしておいたが、今まで受講した講義の中でトップの位置づけを与えたい。

■PUBPOL647/648 Data Analysis Using Excel (Justin Thomas) 評価:★★★☆☆
エクセルでのデータマネジメント、ソルバー機能での最適解導出、マクロ作成、重回帰分析、ロジット分析を学習。この講師の授業は3学期連続で受講しているけど、相変わらずいい加減な感じ。アメリカ人受けはいいけどね。別に自分で本を読みながら身につけられる知識ばかりなのだけど、こういう機会に実践向きのスキルをまとめて身につけることができたのはよかった。久々にエクセルと格闘するなど、現実への復帰の一歩ってやつですね。

■PUBPOL751 China’s Economic Reform (Guanjian Xu) 評価:★★★☆☆
中国人民大学公共政策大学院の副学長が教える中国経済改革の授業。1978年以降の開放改革路線について、それ以前の歴史を交えながら勉強。教科書に載っていない彼の小話的な中国経済の現状みたいな話が役に立ったけど、それ以外は教科書5冊全部読んだ方が早い。授業の進捗と関係なしに、課題提出があるので、ただでさえ多いリーディングを先取りしてこなしながら、個別に論文などを読み込む必要があるので、大変だった。そこら辺はもう少し授業構成をうまく組み立ててほしかったところ。

肝心の成績は、国際金融・中国経済改革でA+、その他Aという感じ。ミクロ経済と統計もA+を取りに行ったのだけど、無理だったなあ。まあ仕方ない。今学期も頑張って行こう。

2011年1月3日月曜日

新年

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

去年は秋学期以降、学事日程が厳しかったこともあり、更新頻度が著しく落ちているけど(特に昨月は1回もアップしていない…)、留学期間もあと半年なので、最後までできる限り記録を残していければなと。ただ、今学期の前半は授業を6つ履修する予定なので、2月いっぱいまでは引き続き低調なままの可能性が高いけど。

先学期はすべての学事日程終了後、シカゴに留学している同期とラスベガスへと向かい、その後ロス・サンフランシスコと回り、最後はハワイに。ハワイではアメリカ人と結婚した姉と久々に再会し、あと半年で3歳になる甥っ子を見てきた。いやあ、なかなかかわいいもんですな。そのまま、ハワイで新年を迎え、極寒のアナーバーに戻ってきたのだけど、出発前の最高気温がマイナス10度以下というおかしな状態から、最低気温でマイナス5度程度の常識的な範疇の気候に戻っていたので、そこまで体は不適応状態には至っていない。水曜日から早速授業が始まるけど(ビジネススクールはありがたいことに来週から!!)、最初の週はどうせ教授を含めローキーなので、徐々に休みボケを解消したいところ。

留学もあっと言う間にあと半年になって、早く日本の土を踏みたい(正しくは、毎日美味しい日本のご飯を食べたい)という気持ちが強まりつつあるが、人生で自由に勉強できる時間はこれが最後だから、歯を食いしばって頑張りたいですね。すぐに仕事に役立つ知識・スキルではなくても、これが今後しばらくのキャリアの土台となっていくので。でも、さすがに授業6つはやりすぎたか…(汗)